高齢になるとステージ3の深い眠り(徐波睡眠)が少なくなり、中途覚醒が多くなり、早朝覚醒の傾向が出てきます。
高齢になると日中の活動が不活発になり、それが睡眠障害の一因と考えられており、高齢者は積極的に創作や学習などで頭を使い、日中外に出て運動(ウオーキングなどの有酸素運動)することが勧められます。
特に前頭前野を活発に働かす「考える」ことが睡眠のステージ3の深い眠り(徐波睡眠)を強め、睡眠の質を高めます。これに当てはまるのが、論理的に考えたり、創作するプログラミングです。
日中の脳の活動(学習)と深い眠りについて以下の興味ある知見が得られています。
「科学的エビデンスにもとづく100歳まで健康に生きるための25のメソッド」
THE PATH LONGEVITY THE SECRETS TO LIVING A LONG,HAPPY,HEALTHY LIFE
(Luigi Fontana 著、寺田新 訳、東京大学出版会) より引用
学習・勉強
最近、我々が発見した興味深い知見として、ステージ3(NREM3)においてδ波が出現する長さやその強さは、
日中に脳に与えられた刺激の量を反映する優れた指標である、という結果が挙がられる。新たな視覚ー運動課題を
学習することで、それ以前の学習によって刺激を受けた大脳の領域におけるδ波が代償的に増加することが報告されている。
このδ波の増加によって、今度は、その新たな課題を記憶しておく能力が向上する。つまり、シナプスの形成を刺激するような
新たな課題・技術および考えなどを学習することで、日中に脳を注意深く、活性化した状態に保っておくことが、
睡眠の質を向上させる1つの方法だと言える。
教育委員会に生涯学習課や公民館、各地に生涯学習センターがあります。
生涯学習の推進・文科省
人生100年時代を迎え、生涯に渡る学習の重要性は増しています。