Raspberry Pi の解説 ー ハード ー

大幅に性能アップされたRaspberry Pi 4 (ラズパイ4)

 2019年6月24日、Raspberry Pi財団から性能が大幅にアップされたRaspberry Pi 4が世界中でいっせいに発売された。
さらに2020年5月28日、メモリーが8GBモデルが発売され、 パソコンとして遜色ない性能に加え、GPIOなどによる多機能を活かせばノートパソコンを凌駕するパソコンとして使える。
 Raspiの標準OSの名称がRaspbianからRaspberry pi OSに変更され、64ビット対応版が登場(β版)、ハードとソフト両面が強化され、 ラズパイの活用は広範囲な分野で広がっている。ラズパイ関連のニュース  

Raspberry Pi 4の構成

Raspberry Pi4の構成

Raspberry Pi 4の性能アップのポイント Raspberry Pi B+ (B+)に比べて
① CPUとGPUの速度上昇
上記レポートのテストによれば処理速度はB+の2倍程早くなった。Web(Chromiumブラウザ)も可成り早くなっている。
② メモリーが8GBに増強
B+のメモリー1GBから大幅に増え、2、4および8GBの4モデルがあり、CPU性能上昇とともに快適な使用感が期待できる。
③ USB3ポート2基 + USB2ポート2基
データの転送速度は、USB2が480Mbps、USB3が5Gbpsで理論上は10倍早くなる(実際には2〜3倍)。
④ ディスプレー2台、4K対応
miniHDMIポートが2つになり2台のディスプレーで別々の画面を出せる。4Kに対応し美しい画面が見られる。
⑤ 有線LANがギガビット
B+では最大300Mbpsだったのがギガビットに対応、高速LAN(5Gbps)の性能が活かせる。
⑥ Bluetooth 5
⑦ GPIOヘッダーはより多くの接続をサポート
UART、SPI、I2Cインターフェースがそれぞれ4本の追加ピンでサポート
Raspberry Pi 4 model BがRaspberry Pi 3 model B+から大きく変わった点
① 電源がUSB Type-C電源ポートになった
② ディスプレーへの接続はmicro HDMIポート2基搭載
③ イーサネット(有線LAN)ポートとUSBポートの位置が入れ替わった
Raspberry Pi 3とサイズは同じでも2基のminiHDMIポート、イーサネットポートとUSBポートの入れ替わりがあり、Raspberry Pi 4用のケースが必要。高速になったことで発熱も多くなり、ファン付きが推奨されている。
USB Type-C電源(5V3A)とmicro HDMIケーブルが必要となる。

Raspberry Pi 4 model BとRaspberry Pi 3 model B+の比較表

Raspberry Pi 4 model BRaspberry Pi 3 model B+
CPUコア Cortex-A72(4コア)Cortex-A53(4コア)
CPUクロック1.5GHZ1.4GHZ
システムオンチップ SocBroadcom BCM2711Broadcom BCM2837B0
GPUデュアルコア VideoCore VI 500MHz Broadcom VideoCore IV 400MHz  
メモリー LPDDR4-2400 SDRAM 1GB/2GB/4GB/8GB(4モデル)LPDDR2 SDRAM 1GB
ストレージmicroSDカード同じ
USBUSB 3.0×2、USB 2.0×2 USB 2.0x4
HDMImicroHDMI Type-D×2HDMI Type-A×1
有線LANギガビットイーサネット フルスループット 最大300Mbps
無線LAN802.11ac Wi-Fi 2.4GHzおよび5GHz同じ
Bluetooth54.2
PoEサポートあり イーサネットから受電可(要アドオンボード) 同じ
拡張ボード GPIO40ピン B+より多くの接続をサポート40ピン
オーディオ3.5mmステレオ同じ
電源5 V3A ポート USB Type-C 5V/2.5A(USB micro-B)
大きさ85×56mm 名刺サイズ同じ
重量45g同じ
価格(税抜き)2GB:4200円、4GB:6900円、8GB:8200円1GB:4950円