高齢者の健康には社会参加が重要

NPO法人らくビットの取り組み

人生100年時代 退職後の長い人生を豊かに


 人生100年時代、仮に70歳で退職して100歳まで生きれば残り30年、人生の1/3にもなる。人生の様々な体験をする10歳〜40歳に匹敵する長い年月である。この間、 社会から孤立した隠遁状態の生活をしている人が圧倒的に多い。孤立状態は生きがいをなくし、健康を害し要介護になるのを早める。
 退職後元気でいることは、本人や家族の幸せは勿論、社会にとっても極めて重要である。
 現在、90歳の男性で自立した健常者は約10%、女性ではほぼ100%要介護者となっている。要介護者を減らし、健常者を増やすには  多くの調査・研究から、「社会参加」が高齢者の健康維持に最も重要であることが判っている。

「社会参加」が高齢者の健康維持に最重要であることを明きらかにした調査研究        TEDのYoutube映像

生涯現役が健康の源 高齢になっても活動できる場が必要

 定年退職は、人生100年の1/3にもなる長い退職後の生活を大きく変える分かれ道になる。退職後悠々自適生活」と言いながら社会的孤立状態に浸ってしまうケースが多い。


 超高齢になっても元気な人は、仕事を続け社会との関わりを持っている。仕事をしていると目標を持ち、頭を使い、体を動かす、他者との交流もある。 それらが心身ともに老けさせず健康の維持に役立っている。
 

「社会参加」が高齢者の健康維持に最重要

高齢者の健康に重要なのは、食事や運動、禁煙などよりも社会参加が最も重要であることが数々の調査研究から明らかになってきた。

社会参加が死亡率を下げる最大要因

寿命低下のリスク要因に関する148の研究
  303,849人を対象としたメタ分析
      「老いと記憶」増本康平著 中公新書 (2018)より

喫煙、アルコール、運動よりも社会参加(人とのつながり)の方が健康にとって重要

 死亡低下要因


加齢に成功する3大要因
マッカーサー財団:千人以上の8年間の追跡調査
年齢の嘘(Successful Aging)
  J.w.Rowe, R.L.Kahn著(関根和彦訳) 日経BP社 (2000)より

加齢に成功する(Succeful aging)の3大要素
   ●体の健康、●心身の機能を高く保つとともに
   ●積極的に社会と関わること
Succeful agingにはれらの3つの要素は全て必要
加齢に成功する3大要因


多摩市65歳以上13066人の8年間の追跡調査

青森県社会経済白書ー高齢者の活躍の場を創出するためにーより引用







多摩市65歳以上13066人の8年間の追跡調査


フレイルに対するリスク

長寿科学振興財団ーさらなる健康長寿社会への挑戦より引用

運動習慣だけの群よりも運動習慣はないが文化活動と地域活動を定期的にやっている群の方が約3分の1のリスクであった。常に人とのつながり、生きがい・やりがい・目標などを持ちながら継続的に日々取り組んでいることが重要であることを示す
フレイルのリスク要因


TED:Susan Pinker 「社会参加が長寿の要因」

TED:社会参加が長寿の要因







社会参加が長寿の要因


TED:Robert Waldinger 「退職後の一番の幸福は」

TED:退職後の一番の幸福は







退職後の一番の幸福










超高齢社会の重要な難題
 平日の昼間に時間を持て余しているシニア層。
 本人のためにも社会のためにも 「退職後の社会参加」は非常に重要な課題である。
定年退職後の人生