日本ではコンピュータと言えばWindowsの寡占状態が続いているが、Windowsはベンダーロックイン状態でユーザーはマイクロソフトに翻弄され、高価な機器・OS・アプリを買わざるを得ない状態が続いている(
ベンダーロックインとは)。
日本のITは後進国並になってしまったと言われているが、ベンダー依存状態が続いていることも一因であると考えられる。ベンダーの傘下に留まり、新しいことに挑戦しない状況が長く続いてきた。一般ユーザーは
ベンダーの一存でOSやアプリのバージョンアップとそれに適合するためのより高性能(高価)なパソコン機種を買わざるえない状態が長く続いてきた。
Windowsは主として個人や会社の末端のコンピュータとして使われているが、Webサーバーやメインフレーム、スパコンなど目に見えないところで使われているのがLinuxである。
Linuxの一つであるラズパイは教育用パソコンとして開発されたが、その特質からIoTやAI時代に相応しいコンピュータとして受け入れられ、今では多様な分野で使われるようになった。

Raspberry Pi(ラズパイ)との出会いとNPO法人設立
私がラズパイに出会ったのは2015年。当時はRaspberry Pi 2で性能は低かったが、5000円という低価格なのに動画再生以外はそこそこ使えるのに驚いた。
何よりも低価格でこれまでにないスタイルのコンピュータの新しい可能性に期待が持てた。
ラズパイを使ってみて「これはいける」との感触を得て、ラズパイの講座を実施し、好評を得て、NPO法人らくビットの設立に継った(2017年1月認証)。
ラズパイの誕生から10年。ラズパイは、低価格で高性能、超小型、省エネの多機能コンピュータであり、様々な分野で多様な使われ方をしている。このようなコンピュータは他に類を見ない。
しかし、ラズパイはテレビ、新聞などのマスメディアで広告されることがなく、家電量販店で販売されていない。そのためか、ラズパイの一般的な認知度はまだ低い。
下記のNPO法人らくビット定款の目的にある「オープンソースソフトと情報通信機器」は、具体的にはラズパイの機器と使用するソフトを指している。
この法人は、オープンソースソフトと情報通信機器の活用研究と啓発・普及活動を主としてシニアの人達により行い、
それによって社会参加と生きがい・健康つくりを進めながら超高齢社会の活性化と情報通信技術活用の推進に貢献してゆくことを目的とする。